麻痺は「ゼロ」なのか? 〜残存機能と身体の可能性〜
- 3 日前
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更新日:3 日前

ときほぐしサロンharukiには、脳梗塞後の麻痺、小児麻痺、事故による麻痺など、さまざまな背景を持つお客様がいらっしゃいます。
施術を続ける中で、私がずっと感じていることがあります。
それは、
「麻痺=完全に動かない、機能が失われた状態」ではないのではないか?
ということです。
※ここから先は、医療的な断定や診断ではなく、私が日々お客様の身体に触れ、変化を見続ける中で感じている一つの考察です。身体は、教科書どおりでは語りきれないほど奥深く、まだまだ大きな可能性を秘めていると私は感じています。
麻痺していても筋肉は生きている
麻痺がある方でも、
・表情筋がある ・腕や脚の筋肉が保たれている ・体温がある ・痛みを感じる ・爪がきれいに育っている
そんなケースが少なくありません。
もし本当に神経の信号が完全に途絶えているなら、筋肉は使われず、萎縮し、骨と皮のように痩せていくはずです。
しかし実際には、そうなっていない方が多い。
これは何を意味するのでしょうか。
私は、
本人が自覚できないだけで、脳から筋肉へ何らかの信号が届いている可能性がある
と考えています。
「まだ使える証拠」を見る
私は麻痺のある方を施術するとき、
「できない証拠」よりも「まだ使える証拠」を探します。
例えば、足指が動かない方でも、爪がきれいな方がほとんどです。
爪が健康に育つためには、毛細血管レベルで血液が届き、酸素や栄養が運ばれていなければなりません。
つまり、末端まで血流がある=その組織は生きているということ。
少し体温が低いことはあっても、温かさがある。
痛みも感じる。
これらはすべて、
身体がまだ反応できる証拠だと私は見ています。
動かないのではなく、使えていないのかもしれない
麻痺のある方を施術していると、癒着している部分をほぐした時に強い痛みを感じることがあります。
痛みを感じるということは、身体から脳への感覚入力があるということ。
つまり、その部位は完全に死んでいるわけではありません。
また、動かないと思われていた指や関節に、施術後わずかな反応が出ることもあります。
こうした経験から私は、
麻痺とは「ゼロ」ではなく、眠っている機能がある状態なのではないか
と思うようになりました。
脳の思い込みが身体を止めることもある
脳には予測する力があります。
過去の経験から、
「私は動けない」「この手足は使えない」
そう学習すると、脳はその予測に従って身体を制限することがあります。
さらに、この思い込みは本人だけで作られるものではありません。
周囲の言葉も大きく影響します。
・あなたは麻痺だから動けない ・ここまで回復したら十分 ・これ以上は無理
こうした言葉が繰り返されると、脳はそれを事実として受け入れやすくなります。
すると、
本来使えるはずの機能まで、脳がブレーキをかけてしまう
ことがあります。
私は冗談まじりに、
「脳がサボってるだけかもしれないよ」と伝えることがあります。
もちろん、本当に神経が損傷しているケースもあります。
でも、脳が“動かない”と学習してしまっている
こともあるのではないかと感じています。
言葉が脳を変える
以前、重いアレルギーを持つ5歳の女の子を施術したことがあります。
私はその子に聞きました。
「治ろうか?」
すると、その子は元気よく、
「はい!」
と答えました。
その瞬間、その子の脳の中に、
「私は治るかもしれない」
という新しい可能性が生まれたのではないかと思います。
親御さんには、「この子はかゆい子」
という言い方をしないようお願いしました。
子どもは親の言葉を通して、自分の身体を理解していきます。
だからこそ、言葉はとても大切です。
日本には、「痛いの痛いの飛んでいけ」という言葉があります。
私はそれを応用し、「かゆいのかゆいの飛んでいけ」と伝え、自宅でも続けてもらいました。
すると、かゆみが落ち着く変化がありました。
言葉には、脳の予測を書き換える力がある。
私はそう感じています。

身体は、新しい回路をつくる力を持っている
人間の身体の素晴らしさは、失った機能をただ諦めるだけではないところにあります。
脳や神経の一部に損傷が起きても、身体は別の方法で補おうとします。
私はこれを、身体が新しい信号回路をつくる力だと考えています。
もともと使っていた神経の通り道がうまく働かなくなった時、身体は別のルートを探そうとします。
例えるなら、高速道路が通行止めになった時に、細い脇道や新しい道を使って目的地にたどり着こうとするようなものです。
最初は遠回りで、不安定かもしれません。
でも繰り返し使うことで、その道は少しずつ通りやすくなっていきます。
最初は獣道だったものが、細い道になり、県道になり、やがて大きな道路になる。
そんなイメージです。
麻痺がある方でも、
・今まで動かなかった指が少し反応した ・力が入らなかった場所に反応が出た ・呼吸が深くなった ・姿勢が変わった
こうした小さな変化が起きることがあります。
私は、その小さな変化こそ、
身体が新しい回路を探し始めたサインだと感じています。
動かないら終わりではない。
道が閉ざされても、身体は別の道を探す。
これこそが、身体の持つ素晴らしい可能性だと思います。
私が伝えたいこと
私はお客様によく言います。
「あるもの使えー!」
動かないと思っていても、眠っているだけかもしれません。
使っていなかった機能を使い始めれば、最初は疲れるかもしれない。 筋肉痛になるかもしれない。思うように動かないかもしれない。
でも、それは悪いことではありません。
むしろ、今まで使っていなかった機能が目覚め始めたサインかもしれません。
麻痺とは、失われた機能だけを意味するのではなく、
まだ引き出されていない機能が眠っている状態かもしれない。
私はそう信じています。
harukiは、補うのではなく、その人が本来持っている力を引き出す場所でありたいと思っています。
だから今日も私は、できない証拠ではなく、まだ使える証拠を見る。
そして伝えます。
あるもの使えー!
足元が整うことで、身体の流れが変わることもある
私は施術だけでなく、ビーレジシートを通しても身体の反応を見ています。
ビーレジシートを使っていただくと、多くの方がすぐに体感を話してくださいます。
よく聞くのは、
・足が軽い ・足裏がジリジリする ・じんわり温かい ・立ちやすい ・重心が安定する
といった感覚です。
この「ジリジリする」「温かい」という感覚を、私はとても興味深く感じています。
ビーレジシートは、何か特別な刺激を外から与えるものではありません。
私が考えているのは、
重心が整うことで、圧迫されていた血管や組織の流れがスムーズになり、その変化を身体が感覚として捉えているのではないかということです。
これは、寒いところから暖かい場所へ移動した時に、手足がジンジンしたり、じんわり温かく感じたりする感覚に少し似ています。
血流が変わることで、今まで感じにくかった感覚が戻ってくる。
その結果、
「足が軽い」「足裏を感じる」「立ちやすい」
といった体感につながっているのかもしれません。
私は、足元が整うことで身体全体の流れが変わり、それが脳への情報伝達にも良い影響を与えているのではないかと考えています。
身体は、あなたが思っている以上に賢く、しなやかで、大きな可能性を秘めています。
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